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9ヶ月・まさかの入院 <後編>

9ヶ月・まさかの入院 <前編> のつづきです。


入院当日。
必要な用事と昼食を済ませて慌ただしく病院へ。

病院での過ごし方の説明や必要な検査が終わり、
荷物を整理して家に帰る相方を見送るときは、
思わずウルウルしてしまいました。。。

そんなこんなで始まった生まれて初めての入院生活。
安静目的なのでさぞかし退屈かと思いきや、

朝は6時すぎから心音チェックがあったり、
朝晩2回モニターという機械を使って
まるちゃんの心音とわたしのお腹の張りをチェックします。
この間はお腹に心音や張りを感知する装置を巻いたまま
ベッドから動けません。
胎動を感じたらボタンを押さなければいけないので
眠ってしまうわけにもいかず。。。

これが朝晩それぞれ最低40~50分。
(必要に応じて伸びます。最長2時間半つけました。。)

それ以外にもお決まりの体温や血圧の測定、
薬を飲んだかのチェックや予定の伝達、様子見なんかで
助産師さんがちょこちょこ来はります。

空いている時間に、シャワーに行ったり洗濯をしたり。

日によってはまるちゃんの診察をしてくれたり、
検査などが入ることもあります。

幸い、今のところ
病院内は自由に動き回れるし、
シャワーも毎日できるし、
誰かが面会に来てくれれば談話室でゆっくり話もできます。
たまには外に出て風やお日さまにあたったり。

これがトイレ以外NGやったり点滴が外せなかったりしたら、
相当苦痛だろうなと思います。。

最近は同じ病室の人たちとも仲良くなれたので、
食事の時間もさみしくなくなりました。


入院が決まったときは本当に動揺したし、
現実を受け入れるのにしばらく時間がかかったけれど、
おもしろいもので数日で新しい環境にも慣れ、
気持ちの整理もついてきました。

わたしたちは助産師さんに来ていただいて
自宅でお産したいと考えていたので、
病院での出産となると、
思い描いていたものとはかなり違ってきます。

もちろん、いくら希望していても条件を満たさなければ
病院でお産になることはわかっていたし、
いざ自宅で出産となっても何かあれば病院に搬送なので
ある程度の覚悟はしていましたが、
それでもここまで問題といえば わたし自身の体調不良くらいで
妊娠の経過自体は順調に来ていたので、
気持ちを切り替える努力が必要でした。

けれど、自分でも意外なほど
すんなりと切り替えることができたような気がします。
もちろん、自宅や助産院でのお産には今でも魅力を感じるし、
できることならそうしたいという想いはあります。


ただ、今回の場合、
成長がゆっくりになってしまった原因は特定できず、
胎盤やへその緒の大きさや太さ、
ねじれ具合などの問題かもしれないそうです。

それに加えて、検査の結果
わたしの甲状腺ホルモンの値にも、
すこし問題があるということがわかりました。

幸い、専門の先生にお話を伺った結果、
大きな問題になるレベルとは考えにくい
ということだったので安心しましたが、
まるちゃんの成長に影響している可能性もあるそうで
ホルモンを薬で補うことになりました。

入院が決まった時点では、
推定体重が2,500gを超え、
まるちゃんにも問題がないようなら退院
→助産院(自宅)での出産も可能と言われていましたが、
甲状腺の異常が見つかったことで、
「合併症があるので、病院でのお産になると思ってください」
と言われてしまいました。


ちなみに、胎児発育遅延も甲状腺機能障害も、
妊娠全体の5~10%くらいでしか起こらないそう。

珍しいついでに書くと、
後期の検査でGBSという菌があることがわかり、
その菌自体はまったく問題のないものだけれど、
お産のときに赤ちゃんに感染する恐れがあるため(とはいっても、超少数。。)
見つかった人は陣痛が始まってからお産が終わるまで、
30分の点滴を4時間ごとにし続けなければならないそうです(>_<)
(これは助産院や自宅であっても必須)
この菌を持っている人の割合も10%程度だそうです。

正直、こんな低確率のものばかりひっかかって、
「なんでわたしだけ・・・?」と落ち込んだりもしました。

けれど、胎盤やへその緒も、甲状腺も、
残念ながら自分の力ではどうすることもできません。
そんなわけで、現実を受け入れるしかありませんでした。


幸い?、妊娠初期から
長いつわりやたびたび訪れる体調不良に何度も悩まされ、
そのたびに落ち込むと同時に
いろいろなことに気づかせてもらってきました。

ずっと、食生活や運動に気をつけて、
赤ちゃんにしっかり愛情をかけてあげていれば
元気な赤ちゃんが育つものと思っていたけれど、
決してそんなことはなく、
妊娠中の体調も、赤ちゃんの成長も
ほんとうに人それぞれだということ。

努力や心がけで改善できる部分もあるだろうけれど
そうではないこともたくさんあるということ。

安定期を過ぎてもつわりがおさまらないつらさ、
運動したいのに動けないもどかしさ。

こんなことで赤ちゃんがちゃんと育ってくれているのか、
自分はちゃんと産めるのかという不安。

そして、赤ちゃんと自分を信じることの大切さ。

そんな気づきはもちろん、不安やつらい気持ち、
味わった気持ちのすべてが、
親になるための準備なのだと思います。

きっと赤ちゃんはそうしてお母さんお父さんに
必要な準備をしてもらうのでしょう。

わたしたちは、今までまるちゃんから
たくさんのことに気づかせて、学ばせてもらってきました。
だから、今回の入院や、お産のスタイルが変わるということも
きっとわたしたちの価値観や視野を広げてくれる
大切なできごとなのだと思うのです。

実際、
自然なお産がしたいという想いが強すぎて
病院のお産に対して否定的な気持ちを持っていたのは確か。
きっとまるちゃんは
「お産のスタイルにいいも悪いもないんだよ!」
と教えてくれているのかもしれません。


まるちゃんがお腹の中に来てくれたばかりのときは、
この小さな小さな命を自分が守ってあげなければ
と思っていましたが、

いつのころからか、
なんだかいろんなきっかけを与えてもらって
自分のほうが育ててもらっているなぁ。。
という感覚になってきました。

ちょうどいい表現が見つからないのですが
まるちゃんはわたしにとっての 師匠?というか、
そんな、導いてくれる存在のように感じるのです。

よく、「親は 子供によって 親にしてもらう」と言いますが、
生まれる前からそうなんだなぁと実感します。


そして、以前は不安で不安でたまらなかった気持ちも
1ヶ月ほど前から不思議と消え、
きっと何が起きても大丈夫だと思えるようになりました。

ここまで来るのにだいぶ時間はかかったけど、
やっとまるちゃんと自分を信じられるようになった気がします。


病院にいると、薬やら検査やら、
「本当に必要なのか??」と思うことも多いし、
正直ほとんどのことが過剰すぎるなぁ、、と思います。

お産本番でも
助産師さんやお産をされた方から話を聞いていると、
リスクを避けようとするあまり、
こんなお産をしたい、という希望を受け入れてもらえなかったり、
わたしたちからしたら不必要と思われる
医療介入や検査が 多々ありそうです。。
(もちろん先生たちなりのベストな選択なのだとは思いますが)

自然なお産に比べると、まるちゃんへの負担が大きそうで
かわいそうだなぁ、と思っていたけれど、
きっとまるちゃんは
そんなハードルには負けないだろうと思えるようになったし、

わたし自身も、
いろいろと制限の多いであろうお産に対して
不安な気持ちから
「よし、やってやろう!」という気持ちになってきました。


何より、もっとすくすくと大きくなれるお腹も
自然なお産でストレスなく生まれてこられるお腹も
たくさんあったろうに、
まるちゃんはわたしたちのもとを選んできてくれました。

まさに命がけで わたしたちに何かを
伝えようとしてくれているのだと気づいたとき
感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
そして、この試練を乗り越えるための勇気と力が湧いてきました。


とはいえ、
こんなふうに書いていても
まだまだ弱気になってしまうときもあるのが
正直なところですが。。。


でも、絶対に 家族3人でお産を乗り越えて、
元気なまるちゃんと対面します!!!

9ヶ月・まさかの入院 <後編>_c0154637_20182147.jpg

まるちゃん、荒木くん。
一緒に力を合わせてがんばろうねー!!!

by ki-mi-do-re | 2014-05-25 11:28 | 妊娠・出産  

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